ありのスポーツどうなん第73回 「アレアスのヒロイン」
北九州市障害者スポーツセンター
所長 有延 忠剛
皆様がこの原稿をお読みになっている時、すでに結果が出ていることは承知のうえ。それでも今回はこのテーマ以外に選択の余地はない。
北九州市障害者スポー ツセンターの誕生以来48年が経過する中利用者の中から初めて個人競技でパラリンピックに出場する選手が誕生した。 まさに歴史的快挙。水泳競技に出場する福田果音(ふくだかのん)選手だ。
小学1年生からアレアス の水泳教室に通っていた彼女はすでに高校3年生。我々にとってまさにヒロインである。小学校のころから、明るい笑顔と存在自体に「華」があった。私は周囲のスタッフに、「これから彼女はアスリートスイマーとして成長し、パラリンピックに出場し、女子アナになる!」よく妄想話をしていたものだった。ちょうど2年前に開催したアレアス主催のイベントでは、世界選手権初出場報告会としてトーク
ショーにも出演してもらった。
7月下旬、福田選手のお住まいの校区の皆さんが集まる壮行会にお邪魔し、福田選手が以前活動した水泳クラブの皆さんとアレアススタッフの寄書きを書いた国旗をお渡ししてきた。「大会本番ではメダル争いに絡むレースをしたい!」と明るく、そして力強く意気込みを語った福田選手。色んな方々からの応援メッセージに対し、謙虚に、そして明るく笑顔で応える福田選手。応援に駆け付けた多くの方々に応える彼女の笑顔が、 逆にみんなを勇気づけ、元気にしてくれる。これはやはり女子アナとして ・ ・ ・ また妄想。
すでにパリでのレースを見終わったであろう皆さん、順位はさておいて、福田選手のこれからを見守り、引き続き応援していただければ幸い である。