福祉のまちづくりネットワークプロジェクト勉強会が始まりました
北九州市身体障害者福祉協会
事務局長 松本 大史
北九州市障害福祉団体連絡協議会福祉のまちづくりネットワークプロジェクト( 通称: まちネット)では、北九州市で施設の建設・改修工事などの予定がある場合、担当部局が持ってきた完成予定図について、バリアフリーの視点からこれでいいのかどうかをチェックしたり、また完了後の現地確認において、改善点をその場で当事者から担当者に提案したりする活動を行なっています。
また、北九州市と共同で歩道の点検や横断歩道のエスコートゾーン(視覚障害者の誘導ブロック)についても提案を行っています。
ですが、2カ月に1 度行われる定例会で、これらの活動に時間が割かれてしまう比重が多くなり、まちネット独自の取り組
みが行われていない現状も課題として浮き彫りになってきました。
国の方では、2020年に東京オリンピック・パラリンピックが開催されることを踏まえて、内閣府が「ユニバーサルデザイン2020 行動計画」を、「ユニバーサルデザインのまちづくり」と「心のバリアフリーの推進」の2つのテーマで設定しました。
この行動計画に基づき、北九州市もユニバーサルなまちづくりに向けてさまざまな整備がされていくことになるでしょう。
北九州市がユニバーサルなまちづくりに向けて取り組みを進めていくにあたっては、まちネットや行政担当部局、関連部署との横断的なつながりとまちづくりに関する視点の共通認識が必要になります。
また、これまでのバリアフリーに関する基準をもう一度改めて確認し、新しい基準を作ることも必要です。
現状、北九州市がバリアフリーのチェックの基準として何を用いているのか、その基準ではたしてそれで良いのか、数人のバリアフリーに精通した知識を持つ人以外には分かりません。これから先長い目で見た時に、長年バリアフリーに関する活動を続けてこられたレジェンドの知識を引き継いでいくプロセスを作らないと、このままでは、それらがレガシー
(遺産)として残っていきません。
先人たちの知識と経験を共有し、それに新しいバリアフリーに関する情報を加えることでユニバーサルなまちづくりの視点を持ち、国の行動計画に合わせた北九州の新しい物差しを自分たちで作り、後世に残して行くために、まちネットでは、定例会のない偶数月に勉強会を始めることになりました。
まちネットメンバーだけでは当事者の意見を反映した物差しを作ることは出来ません。差別解消条例の制定プロセスと同じように、障害のある当事者、行政、民間企業など、様々な立場の人が意見を出し合って良いものを作っていければと思っています。
まちネット勉強会に関するお問い合わせは、
北九州市障害福祉団体連絡協議会福祉のまちづくりネットワークプロジェクト事務局まで。
公益社団法人 北九州市障害福祉ボランティア協会内
TEL 093-882-6770 FAX 093-882-6771