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 北九州市障害福祉情報センター > ひこうせん未来 > 77号 > 

弱視者にとってのまちづくり

情報誌

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◆弱視者にとってのまちづくり

   福岡県視覚障害者友好協会北九州支部 
                                                          高橋 良彰

 

 わたしが視覚障害者の運動に参加したのは、1971年(昭和46年)で、今の福岡県視覚障害者友好協会の前身である「北九州視覚障害者協会」を、結成したときからなので、すでに45年が経過します。結成当事は視覚障害者が、自分たちの要望で活動をすることなどは、考えられない時代でした。当時は、視力障害者という言い方でしたが、全盲者の要望を実現することが精一杯でした。

 わたしは、残された視機能で生活をする、いわゆる「弱視」ですが、見えにくい弱視の視覚障害者の困った事も、最近ではしっかりと運動につながるようになってきました。しかし、弱視といっても見え方は、本当に個人によって違いがあり、運動の困難さの一つになっています。困難さの深刻度は弱視者それぞれだと思いますが、一番の大きな問題は移動ではないでしょうか。

 生活上の移動で、深刻な問題となるのに交差点の信号が挙げられます。一般的な歩行者用信号はその背景、逆光、日当たりの状態により、弱視者には見えなくなることが頻繁にあります。その見えない状況をカバーするものとして、「高齢者・視覚障害者用LED付音響装置」が考案され、実際に大阪では設置されています。装置の形状は高さ1.3メートルのポール状で、最上部の歩道面と車道面にLED部があり、信号に連動して弱視にも見やすい色で光り、その下の車道面に音響信号のスピーカーが配置され、歩道面には押しボタンがあります。また、装置の上面には左右前後の行き先方面の点字表示がされているものです。道路の対向面の信号ではなく、横断しようと立っている歩道の付加装置で、渡れる状態が把握でき、大変安心できるものです。実際に現地で体験してみると音響の位置が低く音に向かって歩くと音源が、手に触れられる位置にあるので大きく歩道を外れることはありませんでした。このような障害を補える装置が標準化されると、視覚障害者の交差点での移動の際の、安全度が非常に向上すると思います。

 

 

 

LED付音響装置
LED付音響装置

平成26年9月1日に施行された道路交通法改正にともなって、北九州市が導入しようとしている交差点のラウンドアバウト化は、弱視者にとっても深刻な問題です。

 ラウンドアバウトとは、現在のロータリーのある交差点に近接する信号を、一切廃止したうえでロータリーの周囲を時計回りの一方通行にし、また交差点への出入りは徐行すると規制した「環状交差点」と呼ばれる交差点のことで、道路を横断しようとする歩行者に対する安全への配慮は、ドライバーのモラルに依存した車優先の交差点です。

 渡ろうとする横断歩道の、手前を通行する車の走行は確認できても、対向歩道側を走行する車を確認することは、弱視者には困難なことであり、ましてや走行音を確認することは至難の業です。日常で安全杖(白杖)を携帯の習慣のない弱視者は、ドライバーも障害のない人と、見分けがつかないので問題は一層深刻です。わたしたちのいのちの安全を、ドライバーのモラルに任せるということは、飲酒運転やひき逃げがなくならない限りむずかしいことです。

 北九州市は、歩道と車道の境界部の縁石の高さを、法律で定める2センチを維持し角を面取りして、視覚障害者などの安全に配慮していますが、それに加えて赤色に色づけているのは、弱視者に取ってはとても見分けやすいものになっています。しかし、連続敷設されている点字ブロックの色が、歩道を舗装しているインターロッキングの床材の色に溶け込み、見分けづらくなっています。また、JIS規格の色合いと違った状態になっている箇所が多数あり。点字ブロックを必要としない見える人が、突起につまづいて怪我をする事例も発生しています。そのため、点字ブロックが危険であると取り去ってしまうことは、弱視者を含む視覚障害者の移動の機会を失わせ、時代の流れである自立に大きな影響を与えることになりますので、早急な解決策が必要です。

 道路交通法には、白杖という言葉は出てきませんが、安全杖と表されています。これを携帯しなくても移動するのに、支障のない弱視者の問題は周囲の人に理解されにくいことです。外出先で近所の人が通りすがりに、会釈などで挨拶をしてきてもそれが見えず、「無視をした。常識がない。」と人格を誤解されることも大きな悩みです。また、買い物に行っても商品の値札の文字が小さく、読み取ることに苦労することも日常の悩みとしてあげられます。社会生活で、何らかの支援が必要とする弱視者は、周囲に弱視であることを判ってもらえる方法を考案することも必要です。

 「まちづくりは、人づくり」といいます。わたしたち弱視者は自助努力を惜しむものではありませんが、視覚障害者に弱視者もいることを含めて、ハード面の充実と人の考え方のソフト面を発展させ、共生社会を実現させることが急がれます。

 

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