◆こんなことやってます‼ ~あんなとこや、こんなとこで~
★「リーシュ」足立に、常設ギャラリーができ、 昨秋『リーシュ・アートコレクション2015~発見~』が開催されました。
障害福祉サービス事業所「リーシュ」は、アート活動を中心に行っている生活介護事業所です。
昭和六十年、小倉南特別支援学校の卒業生保護者3名によって設立された北九州初の小規模者作業所で、平成二十一年に障害福祉サービス事業所に事業移行しました。
利用者は、身辺自立が不十分・自分の意思を言葉で伝えられない・人との関わりが苦手などの障害を抱えています。
活動としては生産活動やアート活動・運動プログラム等を行っています。
アート活動は、自己表現活動と捉え、皆が主体的に作品作りに取り組んでいます。
牛乳パックで作るハガキが、厚みを変えてコースターになり、また、古紙で小物入れを作るなど、利用者の障害特性を考慮して、活動が組み立てられています。その他、ブックカバー(1点もの)四百円など、商品も多数そろえています。知人が同じ商品を持っている事もよくあるそうです。
その日によって生産数に大きなひらきがあるため、原価を出来るだけ安価に抑えるのに苦労しているとのお話しも伺いました。
絵画教室の指導は、美術系のボランティアで、利用者の中には、2年で絵の技術が格段に上達した人もいます。
作品展は、リーシュ足立のギャラリーやリーシュ富士見をはじめ、リバーウォーク北九州の市民ギャラリーでも開催しています。
昨年は、利用者の野村愛さんの作品「太陽」が、北九州市障害者芸術祭、作品部門で身体障害者福祉協会理事長賞を受賞しました。
また、利用者の作品集が、障害のある人たちの芸術活動を支援するエイブル・アート・ジャパンから、障害のある作家の発掘と制作現場への資金的なバックアップを目的とした 「エイブル・アート・アワード2014」画材の部で、ターナー賞を受賞しました。
今後は、春は足立、秋は富士見と年2回の作品展やフェスタを開催予定です。
事業面では、生活介護の充実のほか、生活支援にも力を入れていきたいと、おっしゃっていました。
「障害のある方々が地域の中で生き甲斐を」もって暮らしていくために、アート活動は、これからの障害福祉にとって大きな役割を果たしていくのではないでしょうか。
障害者が住み慣れた地域の中で、家族と安心して暮らしていくため、一般の人とのコミュニケーション活動の促進と福祉の向上が望まれます。
(大平美代)